こころの劇場
3月13日(金)、沖縄県・宜野湾市にてファミリーミュージカル『王子と少年』の「こころの劇場」公演が行われ、この公演をもって、2025年度の「こころの劇場」が千秋楽を迎えました。
子どもたちの心に、「生命の大切さ」「人を思いやる心」「信じあう喜び」など、生きていくうえで大切なことを、舞台を通じて語りかけたい――。そうした願いを込めて一般財団法人舞台芸術センターと劇団四季が主催する「こころの劇場」は、日本全国の子どもたちを劇場に無料招待し、演劇の感動を届けるプロジェクトです。この趣旨にご賛同くださる多くの企業や団体、行政のご協力により2008年から実施しており、2025年度は全国138都市にて388回の公演を行い、約45万人の子どもたちを劇場へ招待しました。
※2025年度「こころの劇場」公演の活動について、3月17日(火)発刊の読売新聞朝刊(東京本社・大阪本社・西部本社 朝刊セット版)にも掲載されています。
3月13日(金)「こころの劇場」『王子と少年』宜野湾公演より、カーテンコールの様子
『王子と少年』『カモメに飛ぶことを教えた猫』
「こころの劇場」公演レポート(沖縄・鹿児島)
昨年4月から全国各地を旅し、ついに2025年度最後の公演地へ。沖縄・鹿児島の離島を訪れた『王子と少年』『カモメに飛ぶことを教えた猫』カンパニーの様子をお届けいたします。
『王子と少年』石垣島・宮古島
「こころの劇場」沖縄公演は、2月下旬からスタートしました。『王子と少年』カンパニーが石垣島に到着したのは23日(月・祝)。石垣空港に到着すると、まず横断幕を手にした地元の皆様からの熱烈な歓迎をいただきました。
翌日の24日(火)には、カンパニーを代表して俳優の平田陽子さん、立花梨奈さんのふたりが、石垣市・中山義隆市長をはじめ、公演をご支援くださっている関係各社の皆様を表敬訪問。作品に込めた想いや公演への意気込みをお伝えしたり、公演の成功に向けて心強い激励のお言葉をいただいたりと、貴重な交流の時間となりました。
そして、26日(木)に行われた石垣公演。会場には石垣島内だけでなく、竹富町の島々の子どもたちもフェリーに乗って、計27校の子どもたちが来場しました。『王子と少年』は、容姿がそっくりな王子と貧しい少年が入れ替わることから起こる騒動を描く物語。コミカルな場面も多い本作、客席からはたびたび温かい笑い声が。困難に立ち向かうふたりの姿を、子どもたちは物語が進むにしたがい、真剣な表情で見守ります。
そして登場人物たちと客席が一つになって歌いあげる「真実の歌」のシーンでは、客席の感動は最高潮に。終演後のロビーでは俳優たちと子どもたちの間にはじけるような笑顔が広がっていました。
石垣島での公演後、宮古島での公演を経て沖縄本島へと移ったカンパニー。3月13日(金)に宜野湾市で迎えた公演が、今年度の「こころの劇場」の千秋楽となりました。カーテンコールでは客席から惜しみない拍手が送られ、晴れやかに幕を閉じました。
『カモメに飛ぶことを教えた猫』徳之島・奄美大島
3月3日(火)、鹿児島県の徳之島に到着した『カモメに飛ぶことを教えた猫』カンパニー。到着すると教育委員会の皆様からの温かい歓迎、そして街中には手作りで用意してくださったたくさんの応援フラッグと、地元の方々がカンパニーをとても温かく迎えてくださいました。感謝の想いとともに、次の日には会場である徳之島町文化会館(大島郡徳之島町)にて、スタッフたちによる舞台仕込みを実施。5日(木)の公演のための準備を整えます。
そして公演当日、徳之島町、天城町、伊仙町の3町から22校の子どもたちが来場。カモメのヒナ・フォルトゥナータと、彼女を守り育てる黒猫・ゾルバの絆の物語に夢中で観入る様子が見られ、結末を見届けた後のカーテンコールでは一体感のある大きな拍手が送られました。さらに終演後には、本公演を支えてくださった主催の皆様との懇親会が開かれ、伝統芸能の「徳之島闘牛太鼓」や「島唄」が披露されるなど、劇団と地域が心を寄せ合う素敵な時間となりました。
続いて一行は奄美大島へ移動。表敬訪問として、カンパニーを代表して俳優の山下泰明さん、東沙綾さんのふたりが、安田壮平市長、向美芳教育長、當田栄仁教育部長にご挨拶に伺い、お三方から公演への激励のお言葉をいただきました。
翌々日の8日(日)に、会場である奄美川商ホール(奄美市名瀬長浜町)で2年ぶりの一般公演を実施。続く9日(月)に「こころの劇場」公演を行い、この日は島内の奄美市、龍郷町、瀬戸内町、宇検村、大和村の39校から多くの子どもたちが来場しました。なかには、バスや船を数時間乗り継いで劇場へと駆けつけてくれた学校も。舞台上で繰り広げられる猫たちの奮闘や、懸命に飛ぼうとするフォルトゥナータの姿を、子どもたちは身を乗り出すようにして見守っている様子でした。終演後のロビーで交わされる笑顔や「楽しかった」というまっすぐな言葉は、カンパニーにとって何よりの励みとなり、2025年度の『カモメに飛ぶことを教えた猫』「こころの劇場」公演は、感動のうちに千秋楽を迎えました。
『カモメに飛ぶことを教えた猫』は、2026年度も引き続き全国各地を巡演いたします。さらに4月18日(土)に全国公演が開幕する『はじまりの樹の神話~こそあどの森の物語~』も、「こころの劇場」公演が4月21日(火)から始まります。9月からは『王様の耳はロバの耳』も公演を控えています。
これからもより多くの子どもたちに演劇の感動を届けるため、各地域の教育委員会等の皆様と協力しながら、この活動を続けてまいります。